寄席ノススメ その二 噺家を育てる

伸治師匠から聞いた話ですが、昔は寄席でトリの時など、贔屓(ひいき)にしてくれているお客様が必ず10日のうち3~4日位交互に来てくれて、寄席が終わった後に師匠が楽屋に呼んでくれたり、他の噺家さんなどと一緒に食事に行ったりしてたそうで、今はかなり少なくなったようです。タイガー&ドラゴンに出てくるような「そば屋の辰夫」(尾美としのり)のような、噺家を育てようという粋なお客さんが少なくなったのでしょうかねぇ。これは伸治師匠に限ったことではなく他の噺家の方々もほとんどがこういう状況らしく、本当にテレビに出ているごく決まった少数の噺家の方のみに大盤振舞のお客が付くようです。

このコラムを読んで下さっている方で寄席に行ったことが無いという方は是非、寄席を体験してみて下さい。普段はあまり見かけることがありませんが、個性豊かな噺家さん達のおもしろい噺が聴けます。そんな中で印象に残った噺家さんの名前だけでも覚えて下さい。

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